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あなたの心に突き刺さり、身体の奥底も震わせる、一生忘れられないくらいのインパクトを残す短編アニメーションを世界中から集めた夢の饗宴。「変態(メタモルフォーゼ)」というキーワードが指し示す通り、いずれの作品もその姿かたちを変容させ、視覚を通じて観客の身体感覚を強烈に刺激すると同時に、時間/空間感覚すらも歪に捻じ曲げていく…

…なーんて難しいことは置いといて、世界中から集まったとにかく「ヘンな」アニメーションをみんなでワイワイ楽しもう! なぜなら今回のメンツは「ポップで狂ってる!」 “変態アニメーション界の貴公子”ピーター・ミラードが神様から拷問を受ける『ピーターと6人のアルファベット神様』から毎度おなじみブルース・ビックフォードの最新作『アッティラ』、ボール大好きダナ・シンクの一大叙事詩「愛・ボール」シリーズ、変態ナイトの新スター『ウィンク・ラビット』の無間ウィンク地獄、そして前回「変態アニメーションナイト2014」に続いてまさかのアンコール上映『サニー・アフタヌーン』ではもちろん今回も椅子になかなか座らない! そしてなんか鼻が長いドラえもんみたいなのが粘液を出す『バカ!』の最終兵器感……日本からも生きのいい若手、揃えてますヨ〜

陽気で軽快なリズムに乗って、気づけば変態史上最大の作品数のボリュームで贈る世界で最「狂」の100分! もう、バカなんだから…………しとぬごまた、ヘイ!

あなたはまだ "アニメーション" の恐ろしさをしらない…

『スペース・スタリオンズ』
ソーバルダー・グンナーソンほか、デンマーク、2012年、4分
さて、前回の『スペース・スタリオンズ』は? (そもそも無い)
80年代のSFカートゥーンを愛しすぎてしまったデンマークの面々が、「それっぽい」カートゥーン・シリーズをでっち上げた! それも、オープニング映像だけ…「さて 前回の『スペース・スタリオンズ』は?」 観てないし知らないしそもそも存在してないけど、不思議や不思議、なんか全部分かった気がするし、感情移入しちゃうし、「あのシリーズ面白かったね」って全編観た気がしちゃうし、なにより、この曲、頭から離れない…
『ピーターと6人のアルファベット神様』
ピーター・ミラード、イギリス、2017年、7分
さあピーター、起きて。現実の時間だよ。安心して。僕ら神様だから
「変態アニメーション界の貴公子」ピーター・ミラード最新作は、アニメーションを作りはじめて8年目にして、なんと初めてセリフがついた。心地よい夢から無理やり起こされたピーターの目の前に現れたのは、6人のアルファベット神様…さあピーター、勉強の時間だ。アルファベット、言えるかな? よしよし言えたね。そしたら、もっと速く言えるかな? よしよし言えたね。そしたら…?
『レッツコリツ』
ひめだまなぶ、日本、2016年、3分
こりゃあ愉快でワクワクして、そして寂しいわ…レッツ、孤立! 孤独なみんな、フレーフレー!
歌って踊れてアニメーションも描ける日本の若き天才にして将来の変態メジャーリーガー候補ひめだまなぶが変態ナイト初参戦! 脳汁飛び出る依存性の高いメロディと目に楽しいビジュアルの変幻自在が頭をお花畑にしてくれて、とっても楽しくて…ひとりなのは自分で選んだ道だから…すごく、楽しいから…
『この写真の片隅に』
ロバート・モーガン、イギリス、1997年、13分
ウジ虫とバケモノをめぐる心温まるストーリー。ありがとう、この写真の右下に、うちを見つけてくれて。
「変態アニメーションナイト」初期を彩る傑作『ボビー・イエー!』のロバート・モーガンの初期代表作。ウジ虫蠢く心底気持ち悪い人形たちにも心がある。記憶がある。思い出がある。杖には生首ついてる。人は首吊ってる。生肉にはウジ虫湧いてる。ベッドの下では怪物生まれる。そしてこれが、幸せのレシピ。
『ジル』
リリ・カレ、アメリカ、2017年、7分
かわいいジルちゃん。お願いだから言うことを聞いて? いい子だから、こっち見んな。
ジルちゃんは生まれたて。創造主とお話しして、人間らしくならなくちゃ。ジルちゃんは健気。ジルちゃんは素直。言われたことを言われたとおりにやる。でもなぜか、怒られる。ジルちゃんは戸惑う。ジルちゃんは見つめる。スキさえあればじっと見つめる。じっと、ずっと。お願いだからもうあっちを向いて。ねえ、お願い、ジルちゃん? ジルちゃん…?
『サニー・アフタヌーン』
トマス・レノルドナー、オーストリア、2012年、7分
「変態ナイト」初期の名作がしつこくカムバック! 時をかけるおじさん、こいつは相変わらず椅子に座らない。
変態ナイトは面白い作品は何度でも上映します。しつこいので。実験映画「みたいなもの」がミュージックビデオ「みたいなもの」と出会う。25年前に作った歌と20年前に撮影した映像と50歳になった現在が混ざりあう。おじさんがジャンルも時も飛び越えて、椅子に座る。窓の外を眺める。そしたら観客みんなが笑顔になる。「さあ、わらってごらん」。(もうすぐ「2」が完成!)
「ダナ・シンクのボール・シリーズ 『愛・ボール』『愛・ボール パート2』『炎・ボール』『命・ボール』」
ダナ・シンク、アメリカ、2013〜2015年、計12分
(ポンっ!)ひとりローファイ・ピタゴラスイッチ? ボールが辿る大河ドラマ。(ポンっ!)
(ポンっ!)アメリカからやってきた変態新スター、ダナ・シンクはボールがお好き。いろんな機械や罠をくぐり抜けて、ボールは妻・ボールを助け、子・ボールを生み、敵・ボールにやられて挫折して…(ポンっ!)我々は用意された道を行くだけの虚しい存在なのか、でも、それこそが、我々の生きる人生、愛、炎、命を生み出す、すべての源泉…(ポンっ!)
『ジェシカ』
エイミー・ロックハート、カナダ、2014年、5分
もしもし、私はジェシカ。ええ。ええ。ええ。え? ええ。ええ。え? ええ。
「変態アニメーションナイト2014」で観客の脳を溶かしまくった超傑作『歩いて歩いて』から9年。エイミー・ロックハートが辿り着いた境地は、北米の母子問題を深くエグッていく…! エレベーターに乗れば、人生下り坂でもアゲアゲ♪ エレベーターに乗れば、人生下り坂でもアゲアゲ♪ 「お医者様は、たくさん質問をするの。」オギャーオギャー
『おかあさんにないしょ』
冠木佐和子、日本、2015年、3分
おかあさんにはないしょだよ。あんなこと、こんなこと、ぜんぶキモチイイ…!
今年、世界最大のアニメーション映画祭アヌシーで日本人初の快挙(学生部門受賞)を成し遂げた冠木佐和子のひときわポップでエロくてキモチイイ、スーパー教育ソング! おかあさんには内緒だけど、おかあさんだって、既に知っていること。N(なんでも)・H(エッチで)・K(キモチイイ)!
『バカ!』
イマニュエル・ワーグナー、スイス、2010年、8分
合言葉は「しとぬごまた」。日本人も知らない、魔法のコトバ。
掃除する犬と、なんかドラえもんみたいな青くて鼻が長くてそこから墨汁みたいなのが出るヤツのショートエピソード集。全編日本語だけどなんかヘン。「もったいない」「おもてなし」…次に来るのは「しとぬごまた」。
「ダナ・シンクのミステリー・シリーズ 『自転車』『◯力』」
ダナ・シンク、アメリカ、2015〜2017年、4分
まさか、これらの装置があんなことになるなんて…あなたもきっとこの驚愕の結末に言葉を失う
ダナ・シンクはボール以外も好き。たとえば、キミを驚かせることが…!
『アッティラ』
ブルース・ビックフォード、アメリカ、2016年、2分
変態アニメーション仙人ビックフォードのガレージから発掘された、太古の謎
GEORAMA2016で奇跡の来日を果たした「元祖」変態アニメーション仙人ブルース・ビックフォード。その自宅ガレージから発掘された太古の線画アニメーションが日本で4Kスキャンしてついに日の目を見る。紙にエンピツで描いただけなのに、黒鉛の飛び散る粉、紙のちょっとしたタワミさえも見えてしまうくらいの大迫力。
『アンハッピー・ハッピー』
ピーター・ミラード、イギリス、2016年、7分
君は幸せ? 不幸せ? それとも不幸せ幸せ? それとも幸せ不幸せ?
大学院卒業後、大英博物館で監視バイトをしながら日々狂ったアニメーションを作り続けるピーター・ミラードが、ついに辿り着いた究極の境地。ピーター史上最大最長(7分7秒)の本作は、荘厳なクラシックで幕を開け、その編集の切れ味と大胆さは、かのジャン=リュック・ゴダールやエヴァンゲリオンを思わせるほど…! ただ映っているのは、なんかヘンな人間。動けよ! 映れよ!
『ウィンク・ラビット』
ホン・ハクスン、韓国、2014年、16分
変態ナイト2017の最終兵器…! このウィンク無間地獄は確実に致死量を超える。
変態新スター、ホン・ハクスンをいよいよ正式に紹介。ウィンク・ラビットとその愉快な仲間たちの穏やかな狂気に満ちた日常の物語。ウィンク・ラビットはウィンクが得意。スキあらばダンス、そしてウィンク。仲間たちも可愛い。ただわからないのは穴。ときおりでてくる穴。穴もダンスするなか、気づけば、観客の正気は崩壊。正気を保つために、ウィンク・ラビットが何回ウィンクするか、数えてみよう〜
『ボム』
ピーター・ミラード、イギリス、2014年、2分
変態ナイト2017の大フィナーレ。ボーム、ボムボム、ボームボーム…
カラフルな人間(?)の体の一部が爆発するように膨らむ。ただそれだけ。
■ヒューマントラストシネマ渋谷 トークイベント
8/12(土)
水江未来さん×土居伸彰
12:10の回 上映終了後
※詳細はこちら
8/16(水)
冠木佐和子さん×久野遥子さん
20:55の回 上映終了後
※詳細はこちら
8/20(日)
ひめだまなぶさん
20:55の回 上映終了後
※詳細はこちら
8/22(火)
ぬQさん
20:55の回 上映終了後
※詳細はこちら
※その他の回の上映日時はヒューマントラストシネマ渋谷公式サイトをご覧ください。
■京都みなみ会館 トークイベント
9/2(土)
土居伸彰
19:10の回 上映終了後
■水戸CINEMA VOICE トークイベント
10/15(日)
冠木佐和子×土居伸彰 トーク
15:00
■物販情報
<変態>
DVD「変態アニメーションナイト2017」2,500円
ポストカードセット(12枚)「変態アニメーションナイト2017」700円
チケット「変態アニメーションナイト ザ・ツアー 中野」2,500円(特典付き)
変態特別2点セット「DVD&ポストカード」3,000円
変態特別3点セット「DVD&ポストカード&チケット」5,000円
<冠木佐和子(『おかあさんにないしょ』)>
冠木佐和子ZINE 700円
冠木佐和子iPhoneケース(6/6S)「笹川良一」 3,240円
冠木佐和子iPhoneケース(6/6S)「肛門」 3,240円
<ひめだまなぶ(『レッツコリツ』)>
DVD「ようこそぼくですDVD vol.1」2,000円
Tシャツ「ズンマチャンゴ図工」(XS・S・M) 2,500円
<ホン・ハクスン(『ウィンク・ラビット』)>
ホン・ハクスン絵画(小) 8,000円
ホン・ハクスン絵画(中) 20,000円
ホン・ハクスン絵画(大) 45,000円
地域 劇場名 公開日
東京 ヒューマントラストシネマ渋谷 2017年8月12日(土)〜25日(金)
京都 京都みなみ会館 2017年8月28日(月)〜9月8日(金)
金沢 シネモンド 2017年9月9日(土)〜15日(金)
名古屋 シネマスコーレ 2017年9月16日(土)〜22日(金)
神戸 元町映画館 2017年9月16日(土)〜22日(金)
水戸 CINEMA VOICE 2017年10月2日(月)〜5(木)、9日(月)〜12(木)、14(土)
札幌 シアターキノ 2017年11月6日(月)
仙台 桜井薬局セントラルホール 2017年11月5日(日)〜2017年11月21日(火)
広島 横川シネマ 2017年11月15日(水)〜2017年11月21日(火)
大阪 シネ・ヌーヴォ 2017年12月2日(土)〜2017年12月8日(金)
大阪 シネ・ヌーヴォX 2017年12月9日(土)〜2017年12月15日(金)
東京 ユジク阿佐ケ谷 2017年12月16日(土)〜2017年12月21日(木)
山口 山口情報芸術センター 2018年1月6日(土)
2012年、真夏の夜のワンナイトイベントとして始まり、その後、オールナイト上映イベントにまで発展。日本各地で開催され大好評を博してきた伝説のイベント「変態アニメーションナイト」。ニューディアー/新千歳空港国際アニメーション映画祭フェスティバル・ディレクターの土居伸彰が、日本では紹介されてこなかった衝撃的な内容の短編アニメーションを世界中から集め、アニメーション作家の水江未来との解説トーク付き上映が行われてきた。イベントは回を追うに従って上映作品を含むイベント構成もメタモルフォーゼ。夜が明けるまで変態作品に明け暮れる「変態アニメーションオールナイト」、トーク無し上映のみの「変態アニメーションナイト20◯◯(年号)」(←今回はこれ!)、そして海外の変態作家たちとともに日本を巡回する「変態アニメーションナイト ザ・ツアー」が今年初めて加わった。
変態アニメーションオールナイト(GEORAMA2016)@テアトル新宿
2016/2/13
上映作品
『みみず物語』『繭』『ユニコーンの血』『アンハッピー・ハッピー』『ウィンク・ラビット』『ゲット・リアル』『ルーシー』『サン・オブ・ホワイト・メア』『Airy Me』『肛門的重苦』『おかあさんにないしょ』『捨て猫トラちゃん』『ラブ・ボールI』『ラブ・ボールII ボール・オン・ファイア』『ラブ・ボールIII ボール・オブ・ライフ』『だきしめないでこわいから1』『だきしめないでこわいから2』『だきしめないでこわいから3』『だきしめないでこわいから4』『だきしめないでこわいから5』『Σ3000』
コメント
久々に復活の変態ナイトは、「まったく新しいアニメーション・フェスティバル」GEORAMA2016の一プログラムとして開催。『この世界の片隅に』の聖地テアトル新宿での初開催はチケット発売後すぐにソールドアウト…! 朝を迎えるとバレンタインデーに突入している悪条件のなか、ゲストMCにアニメーション作家の久野遥子と冠木佐和子を迎え、フレッシュな変態ナイト復活劇を見せつけた。ラストの長編CGアニメーション『Σ3000』で、観客は圧倒。
変態アニメーションオールナイト 新千歳空港出張編 〜温泉でゆる変態〜
2014/11/5
上映作品
『だきしめないでこわいから1』『だきしめないでこわいから2』「ピーター・ミラード レトロスペクティブ」『河の怠惰な流れのように』『スティッキーエンズ1 熊に飛び方を教えてどうなる』『スティッキーエンズ2 ウサギみたいに』『ユニコーンの血』『歩いて歩いて』『ウィンク・ラビット』
コメント
世界初の「空港内映画祭」の第一回、新千歳空港国際アニメーション映画祭2014に出張してのオールナイト・イベント。北海道初開催となった『AKIRA』の爆音上映が終わった後の穴埋め企画みたいな感じだったため、『AKIRA』が終わった後みな帰ってしまうのではないかとビクビクしていたが、大体の人が残ってくれました。映画祭で来場中だったピーター・ミラードをゲストMCに迎え(ただし眠かったらしく途中で帰ってしまった)、いつもよりもダウナーでアシッドな作品を多めに…『ウィンク・ラビット』はこの日が初お目見え。会場が衝撃に包まれた後、『アスファルト・ウォッチ』で観客皆は夢のなかへ…
GEORAMA2014特別オールナイト「変態&3D」
2014/4/18
上映作品
『フライ・ミル』『トードとトード』『でもミルクは大事だし』『石』『だきしめないでこわいから1』『だきしめないでこわいから2』『おきうるかぎりのわるいこと』『インヴォケイション』『写真の左隅にいる男』『MRDRCHAIN』「ヴィンス・コリンズ特集」『死亡以上埋葬未満』『スタディ8』『モザイク』『線と色の即興詩』『祝典とコラール』『生命線』『The Baby Bird of Norman McLaren』『ストリート・ミュージック』『愛と剽窃』『WONDER』「カナダ国立映画製作庁製作3D作品集」
コメント
「まったく新しいアニメーション・フェスティバル」GEORAMA2014での出張オールナイトは、いつもとは少し趣向を変えて立体作品を特集。ガチ立体から3D立体、さらにはメガネを掛けてみるヤツまで……なかでも注目はサンフランシスコの秘宝ヴィンス・コリンズの大特集。とても2010年代には思えない作品の連発に会場は阿鼻叫喚…水江未来『WONDER』に捧げる抽象アニメーションプログラムでは、生命の(まっすぐな)賛歌に、変態らしからぬ感動の涙も…たまにはストレートに良い作品をやるのもいいもんですね。
変態アニメーションナイト2014@ヒューマントラストシネマ渋谷ほか
2014/2/15〜
上映作品
『ワ・タ・シ・ノ・カ・オ』『北アメリカ物語』『パペットボーイのお話』『ホーガン』『サニー・アフタヌーン』『サブウェイ・トレイン』『マゴット・フィーダー』『裸で』『フルーツ・フルーツ』『プロメテウスの庭』
コメント
初の「MCなし」による「ライトな」変態アニメーションナイト。長年変態アニメーションナイトのMCを務める水江未来の特集上映「ワンダー・フル!!」との連携上映として、全国12館で上映された。「ライト」とはいえ、そこはあくまで変態。MCによる介護(ツッコミ)ナシでもギリギリ楽しめるラインを狙ったはいいが、そのポップさが逆に狂気を浮き立たせてしまうことに。今回の「変態アニメーションナイト2017」はそのあたり割り切って、マジで「ポップで狂ってる」とこ目指しました。
それよりも過去の上映は「変態アニメーションナイト2014」ホームページ内「アーカイブ」にて!
「変態アニメーションナイト ザ・ツアー:セレブレート」開催!

世界の変態アニメーション作家たちと生で会える、MC付きの上映ツアー。

詳細は公式サイトにて8月発表。

12月22日(金)東京・なかのZERO大ホールほか